人間にしかできないことって何だろう
- 岡本ジュンイチ
- 2019年4月20日
- 読了時間: 4分
更新日:2021年1月24日
AIやロボットが人間の仕事を奪うだろうという推測がされるようになって久しいです。
そういう影響か、ここ最近のビジネス書では、未来の人間の働き方や生き方を問いかける著書も目立ってきています。
AIやロボットではできないことは何なのか。
そもそも、人間にしかできないことっていったい何なのか。
今回は、そんな哲学的なテーマを、軽いコラムとして書かせていただきます。
●これからは個性・感情が必要な時代になる
端的に書きますと、AIやロボットにはできない、人間にしかできないことは、人間の中に備わっている個性・感情にこそあると考えています。
自分の好きなことや欲求、趣味、特技などなど……
それらの、人間にこそ備わっている個性や感情を引き出すことによって、AIやロボットでは代替できない人間独特の能力を発揮するのではないでしょうか。
たとえば、すべての国の翻訳が可能となっているAIですが、現状では人間の文脈や感情までも読み取ることはできていません。
それに対して、人間のやり取りには相手の文脈や感情を察知するクセを身に着けています。
自分の言葉を、どれだけ理解してもらえているのか。
もう少しわかりやすい言葉を話した方がいいのではないか。
自分の言葉で、相手をキズつけてはいないか……
人間の場合は、そういうことを考えながら、同時に自分の言葉を選び取る力を持ってます。
その人間の感情こそが、人間にしかない力そのものであり、これから問われてくる人類の財産だと言ってもいいでしょう。
つまるところ、これからの時代は、そういう個性・感情が必要な時代になっていくと確信しています。
●実用的な能力がすべてではない
一時期は、よく自分の個性を見つけることがもてはやされたこともありましたが、現代社会では基本的に、顧客のニーズに沿った実用的な能力しか求められていません。
たとえば、絵を描くのが得意だという人の場合を考えてみましょう。
そういう絵描きは、何でも自分の好きな絵を描けば報酬が手に入るということはなかなかないでしょう。
むしろ、多くの絵描きは、クライアントの要求に応えて、さまざまな決まったクオリティーのイラストを手がけることがほとんどなはずです。
ライターや作家の場合も同様に、何でも自分の好きなことだけを書いて報酬を手に入れている人はそう多くはありません。
このように、絵描きやライターだけでなく、ほとんどのビジネスや仕事は、人間の実用的な能力にしか注目していないのが一般的です。
ですが、そのままの常識にとらわれていては、おそらく未来のAIロボット社会では生きていけないでしょう。
絵描きは高度なAIプリンターにとって代えられて、ライターは自動で入力されるシステムに代用されるに違いありません。
こういう感じで、今まで現代社会で通用していた実用的な能力だけでは、個人は生き抜くことが困難になるでしょう。
では、人間のできることはすべてAIやロボットによって奪われるのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
人間が人間として生きている限り、人間にしかできないことは存在し続けます。
人間は、なにも実用的な能力のみを持っているのではありません。
今まで見向きもされなかった実用的でない能力こそが、これからの社会を支える力となるのです。
●さりげない小さな趣味や特技が、大きな力になる!
では最後に、その人間の実用的でない能力についてもう少し深掘りしてみましょう。
たとえば昆虫採集を趣味としている場合、その昆虫のことを特集したインターネットサイトをつくって、広告収入を得るという方法もあるでしょう。
また、YouTubeで昆虫採集のノウハウを動画コンテンツにしたり、昆虫の世話の方法をnoteやKindleで電子書籍にして販売することも十分可能です。
本を読むことを趣味としている人の場合を考えてみましょう。
本を読むのが得意な人の場合は、日頃上手に読書ができないユーザーに向けて、本の要約文を特集したインターネットサイトをつくることはできるでしょう。
また、読書の方法や本の選び方・インプットの方法などを情報コンテンツ化させて販売してもいいでしょうし、人生相談を通じて、困っている人におすすめの本を紹介するだけでも立派な社会貢献になります。
このように、今まではほんのさりげない小さな趣味や特技だったものが、未来社会の大きな力になります。
結論を書きますと、人間のできることは無限大にあり、人間にしかできないこ
とはいとも簡単に見つかるのです。
●あとがき
いかがでしたでしょうか。
今回は人間にしかできないことについて書かせていただきましたが、何か参考になったことはあったでしょうか?
これを機に、今まで注目されてなかった人間の能力に目を向けて、それらをぜひもっと発揮させていってほしいです。
それでは、今回のコラムはここまでとさせていただきます。
どうもありがとうございました!
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